これが今期最後のベルリン詣のつもりで、2月2日(土)の<ダンス・プロジェクト>を聴きに行ってきました。
6時起床、6時47分の電車でウィーン空港へ。8時45分ウィーン発、9時55分ベルリン着。その後は、最後なのでクーダムでも散歩しようと、ツォー駅行のバスに乗るつもりが何か変です。バスの運行表に×が付いていて、テーゲル空港からベルリン中央駅経由アレクサンダー広場行しかありません。意味不明でしたが、ベルリン中央駅に降りるのは初めてだったので、予定を変更して、ベルリン中央駅からフリードリッヒ・シュトラーセ駅へ出て、そこで最後の散策をすることにしました。
例によって書店のDUSSMANNに寄り、地階のCD売り場ブラス部門を見たら、ライプツィヒ・ゲヴァントハウスのトロンボーン奏者ゼバスチャン・クラウゼのオルガン伴奏のCDがあったので購入。ドイツは消費税が19%になり(そのうち20%になります)、19.99ユーロもします。しかし、クラウゼのCDは日本では入手困難なのと、持っていなかった音源のホルスト作曲<トロンボーンとオルガンのための二重奏>が買えたので、とりあえず満足。
ウンター・デン・リンデンのコーミシェ・オーパの前からバスでベルリン国立図書館まで移動しようとバス停で立っていましたが、いつまで待ってもバスが来ません。中国人留学生3人組みに道を聞かれ、改めてバス停の電光掲示板に目をやったら<15時までストライキ実施中>、あらら・・・。以前、ロンドンでヒースロー空港に着いたら完全ストライキで、乗合タクシーで移動したことを思い出しました。
考えてみたら、ウィーンではストライキなんてありません。オーストリア政府はもともと共産主義的なので、労働者の勤務時間も守られていて、未だに日曜日は完全にお店が閉まります。2008年1月1日からスーパーなどの営業時間が平日7時まで延びて、「買い物はできて便利だが、それでよいのだろうか?」などと新聞で議論されているくらいです。研修先がウィーンでよかったと、しみじみ実感。
中国人留学生3人組はツォー駅まで行きたいというので、とりあえず一緒にフリードリッヒ・シュトラーセ駅へ戻り、S-Bahnでポツダム広場駅へ行き、国立図書館へ。ザルツブルグ州での調査ノートを整理していたら6時前になり、あわてて片付けて6時にフィルハーモニーの楽屋口でチケットをピックアップ。
この<ダンス・プロジェクト>は、映画『ベルリン・フィルと子どもたち』にあるように、元東ベルリンのトレプトーア公園(Treptower Park)にあるアリーナで催されます。S-Bahnのポツダム広場駅からズードクロイツ駅へ出て、そこで環状線に乗り換えてトレプトウ駅で下車、徒歩8分でアリーナです。3年くらい前にベルリンにも環状線が出来て、まるで東京の山手線です。電車の一日乗車券AB地区が6.10ユーロにもなるのがわかります。ベルリン市がどんどん広くなってきているのです。物価が安いのがベルリンの魅力だったのに、ウィーンより高いです。
トレプトウ駅に着くと暗くてよくわからなかったのですが、東ベルリンも変わりました。マクドナルドなどもあり、西ベルリンと変わりません。それでも、あまり衛生的な感じがしないアジアン・ショップなどがあるところを見ると、西よりも物価が安いのでしょう。映画『ベルリン天使の詩』に出てきたポツダム広場の光景が懐かしい。私でさえ、そう思うのだから、もともとのベルリンっ子はどのような思いでしょう。
<ダンス・プロジェクト>は、映画になった<春の祭典>(2002年1月)、<ダフニスとクロエ>(2004年2月)、<火の鳥>(2005年4月)と続き、それ以降はよく存じていませんでしたが、2008年2月2日と3日は、1951年生まれのドイツ人作曲家ハイナー・ゲッブルスの<Surrougate Cities>。女声ヴォーカル1人、男声ヴォーカル1人、男声の朗読などをする人1人が加わる、7楽章編成。1994年フランクフルトで初演、ベルリン・フィルでは2003年9月23日にラトルで演奏、今回が2回目。
アリーナの中央にオーケストラが配置され、その周囲でダンサー。多国籍の子供たちほか、プロのダンサーによる少林寺拳法や、高齢者のダンスも。床をチョークで塗りつぶしたり、模造紙の上に一人が寝ころんで、もう一人が寝ころんでいる人の影を模造紙にマジックでなぞったり、その模造紙を丸めてボール状に立てたり・・・と、不思議なダンス。映画『ベルリン・フィルと子どもたち』でドキュメントされた振付の方ではない、ローゼンベルグという人の演出でした。
演奏は、すべてマイクロフォンで拡張され、単なる効果音。生演奏とはいえず涙。こんなに難しい曲なのに奏者が可哀そう。とはいえ、奏者もそれなりに楽しんでいる様子。ベルリン・フィルハーモニーからアリーナは結構遠く、団員はフィルハーモニーで着替えてバス移動。
コンサートマスターはスタブラヴァだった様子ですが見えず。フルートはパユ、ヴェーバーほか。クラリネットはトラ。ホルンはドールとシュレッケンベルガーは見えました。トランペットはヴァレンツィとヒルツァーほか。トロンボーンは1番オット、2番清水真弓さん、3番ライエンデッカー、4番コントラバス・トロンボーンはベルリン放送響のトラ。テューバはハンブルグ国立歌劇場のトラとヒュンペル。ティンパニは見落としました。
オットは2003年にも同曲を吹いたそうですが、すっかり楽譜を忘れていたそうです。High-EからべダルのEまで4オクターヴもあって、物凄く難しいそうですが、客席からは単なる効果音としてしか聞こえませんでした。ごめんなさい。
7時30分開演が押して7時50分頃に開演。休憩なしで9時10分くらいには終演。団員はバスでフィルハーモニーに移動し、そのままカンティーネでビールを飲んだ模様。
2月3日(日)の朝は、9時15分ベルリン発、10時25分ウィーン着の飛行機で戻り、午後から研究室で仕事。このブログを付けていたら、日付が変わって4日の0時15分。いま頃ベルリンでは、昨夜同様に打ち上げをしていることでしょう。
滞在24時間未満のベルリン詣では、決して楽ではありませんでした。10月から6回のベルリン詣、われながら大変お疲れ様でした。ベルリン・フィルは、この後、3月にザルツブルグ復活祭音楽祭で聴く予定です。
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